ネタバレ注意!映画のあらすじ!
声優のダニエルは、仕事場ではプロデューサーと揉めてばかりで、仕事がなかなか上手くいきませんでした。
そんなダニエルに、妻のミランダはとうとう離婚を決意します。
子煩悩だったダニエルは、弁護士を雇いますが、無職である為に養育権はミランダが持つ事になりました。
子供達に会えず辛い日々を送るダニエルは、ミランダが家政婦を募集していると知り、メイクの仕事をしている兄に頼み、特殊メイクで老女になりすましました。
そして、ミセス・ダウトファイアーとして、ミランダの家で家政婦として働く事になりました。
ミセス・ダウトファイアーは、家事をこなし、ミランダの良き相談相手になってくれました。
ですが、ひょんな事から子供達には、ダニエルだという事がバレてしまいました。
子供達は喜び、この事は3人だけの秘密となりました。
テレビ局の社長との食事の日。
なんと、ミランダの誕生日も同じレストランてで行う事になりました。
女装を繰り返すうちに正体がバレてしまい、ミランダは激怒し、ダニエルはもうミセス・ダウトファイアーとして家には行けなくなりました。
ダニエルはダウト・ファイアーとして新しい子供番組の司会に抜擢されます。
そして、ミランダはダニエルと子供達の事を思い、ダニエルを受け入れる事を決めました。
映画を見た感想は?
コメディの中にも、大切な事をたくさん教えてくれる作品だと思います。
子供達に会いたいが為に、家政婦として働くダニエル。
父親とは名乗れない間も、子供達の為に完璧に家事を覚え、宿題を教えて、父親として出来る事をしました。
時には、子供達にお父さんの事を悪く言ってはダメよ。
と、言うシーンは、ミセス・ダウトファイアーの正体を知っていると、ついクスッと笑ってしまいます。
そして、ミランダの良き相談相手にもなりました。
夫の時には出来なかった事を、ダニエルはやっと果たせたのです。
ミランダにスチュワートという男性が現れた事は、ダニエルをとても焦らせたに違いありません。
でも、ミランダから見たダニエルは、ミセス・ダウトファイアーなんですよね。
その関係性も、面白い中に、切なさもありました。
レストランで、ダニエルはミセス・ダウトファイアーとを交互に繰り返すのですが、このシーンが一番面白かったです。
コメディの中に隠された切なさが、この映画の魅力だと思います。
思いっきり笑えるのに、親子愛の深さにとても泣かされます。
特に、ダニエルの正体が分かった時の、子供達の嬉しそうな表情を見ると、いかにダニエルが良いと父親だったのかが分かります。
みどころはズバリ!
やはり何といっても、この映画の魅力は、物語のファンタジー性とリアルさだと思います。
別れた夫が、特殊メイクで女装をして、元妻の家に家政婦として働くなんて事は、本来ならあり得ない事です。
いくら特殊メイクをしていても、バレてしまうのが普通なんです。
ですが、ダニエルの正体は、かなりバレませんでした。
子供達には先にバレてしまいましたが、ミランダは全く気づかない様子でした。
この部分はかなりファンタジーに近いと思うんです。
そして、その事に比例するようにリアルな離婚がアクセントになっています。
離婚の理由も、子供達に会える日の少なさも、かなり、リアルでした。
最後に、ミランダはダニエルを許します。
本来のハッピーエンドなら、ミランダがダニエルを許し、再び夫婦として仲良く始まるというのが、理想的ですよね。
でも、ミランダが許したのは、父親としてのダニエルです。
夫としてのダニエルの事は、ミランダは許している訳ではないのです。
コメディ映画というと、ハッピーエンドが当たり前のように感じていたのですが、そうではないんだという事を教えてくれた映画だと思います。
ただ、笑えるだけのコメディ映画ではないと言うのが、この映画のみどころだと思います。
まとめ
何といっても、ロビン・ウィリアムズの器用な演技が、とてもユニークで面白かったです。
特に、ダニエルとミセス・ダウトファイアーを交互に演じなくてはいけないシーンは、笑いをこらえるのが大変なぐらい、楽しかったです。
元々、ロビン・ウィリアムズはコメディアン出身で、最初の頃はスタンダップ・コメディをしていたので、話術や表情などは、まさに変幻自在で、ダニエルの時と、ミセス・ダウトファイアーの時の切り替えは、まるで別人のようでした。
もちろん、特殊メイクの力も大きかったのですが、口調や動作までが本当に女性のようでした。
このミセス・ダウトでは、ゴールデングローブ賞主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門)を受賞している事からも、その実力が分かります。
この映画を成功させたのは、ロビン・ウィリアムズの演技による所が、とても大きかったと思います。
仕事が上手くいかず、それでいて、子煩悩な父親の顔。
ミセス・ダウトとしての落ち着いたチャーミングな老女は、彼しか演じられなかったと思います。